秋のだんち


団地が好きです。


このブログの最初の記事に、「よるのだんち(よるのだんち - なんか言えないdrops)」というのがありますが
今回は、昼間の、秋の団地めぐり散歩の写真をアップします。
今回も、「home」としての団地にこだわっていきたいと思います。キリンジでも聴き(「エイリアンズ」には「公団」が出てきます)カフェオレでも飲みながら、秋の夜長に楽しんでもらえたら嬉しいです。


東京にも団地はたくさんあると思いますが、「東京の団地」といえば、まずは「多摩ニュータウン」だと私は(勝手に)思っています。多摩センター駅への道中は、京王線の車窓からもたくさんの団地が見えます。
前回の「よるのだんち」も、一部、多摩センター付近で撮影したものが入っています。今回の散歩は、「都営愛宕団地」付近からスタートです。9月中旬に行ってきました。









団地でついつい見てしまうのは、壁面。団地の数字フォントって、独特ですよね。






ちなみに、ぜんぜん土地勘がないので、適当に歩いて行ったのですが、とにかく団地だらけでした。これ、なんだかすごい。「こんにちは」って歩きだしそうな、ちょっと巨大キャラみたいです。



むこうの方に、給水塔が見える。



この坂を登ると着くようです。




坂の途中にも団地。人が暮らして何年も経っている場所かどうかは、木々や花を見ればわかります。



給水塔は近くで見たら、けっこう汚れていた。






おばあちゃんには、エレベーターのない団地はしんどいだろうな。



日が暮れてきたので、9月の散歩はここでおしまい。向こうの方に見えるのは永山の団地かな?気になる…



というわけで、11月に入ってから、京王永山も散歩してきました。
秋の気配がいっそう濃くなっています。「ホームタウン諏訪」あたりから出発。




消防署でなにか演習中。





歩いていたら、公園に出た。色づいた落ち葉のせいであたりが明るい。




このあたりはURの団地。敷地内にある小さな公園で遊び放題なので、息子は嬉しそうでした。




女の子たちが、魔女の帽子みたいなので遊んでる。








この日は夕焼けがキレイで、ピンクの壁面が空に映えていました。






今回、散歩で見てきた団地は「多摩ニュータウン開発」の頃に建てられたものが多い。開発は1965年頃から始まり、70年代に入居が進んだようです。それはちょうど私が産まれ、私の両親がそれを機に団地(東京ではないですが)へ入居した時期と重なります。その頃、団地といえば新築で、あこがれの住まいだったのですね。


多摩ニュータウンの団地はいわゆる「マンモス団地」がとても多く、一つひとつ敷地がとても広い。そして小学校や幼稚園が隣接しています。私が育った団地はたった数棟だったので、その落差にけっこう驚きます。


ちなみに「耳をすませば」の舞台も多摩(聖蹟桜ヶ丘)ですが、雫ちゃんの住んでいる団地、エレベーターがなくて、階段が狭くて急な感じが、今回見てきた団地と似ていると思いました。


雫ちゃんも今は30歳を超えているはずですから、ひょっとしたら海外で子育てでもしているのかもしれません。70年代に建てられた団地で育った子供たちは、もう既に独立をし、親と離れて暮らしている年齢です。多摩ニュータウンでは入居者の高齢化と、それに伴う不便さが問題になっているそうです。そのせいか、今回散歩をした団地は、どこも公園に子供の姿があまり見えず、シンと静まり返っていました。ピアノの音も、聴こえませんでした。


それでも当時の団地を見ると、私はやっぱり、あったかい場所をイメージします。それは目新しいマンションではけして感じることのできないものです。
当時の団地が寂れて人気(ひとけ)が無くなってしまうのはやはり寂しい。
そういう郷愁は、身勝手なものだ、という自覚はありますけれど、団地で育った大人の中には、同じように思う人も多いのではないかと感じます。





東京団地散歩は、これからも続けたいと思います。